音楽を発信することについての学び。
【前編】
箱をつくる人がいて、
中身つくる人がいて、
それを広める人がいる。

場所:Sound Lab mole

OTO TO TABIスタッフがいま気になっている人と会い・話し・そして学びを得ていこう、という企画。第2回目のテーマは「発信」。 誰かに何かを届けるってとても大変。きっと皆さん、工夫したり悩んだりしながら挑戦しているはず。
ゲストには、Mash Apple Record 久保田翔さん、CHOKE 平野貴大さん、Sound Lab mole 大嶋智洋さん。
それぞれ、北海道を共通の拠点としながらも、ライブ制作/音楽情報サイト運営/ブッキングマネージャーという、違うフィールドで活動されている3人が考える「発信」とはどのようなものなのでしょうか?

いろんな要素を組み込んで、
全部のお客様が楽しめれば、
って感じですね。

左:CHOKE 平野貴大さん
中央:Mash Apple Record 久保田翔さん
右:mole 大嶋智洋さん

「発信に向かうモチベーションと、きっかけ」

―今回はOTO TO TABIのインタビュー企画にご参加いただき、ありがとうございます。では早速、ご紹介から入らせていただきます。まずはこの方! 音楽レーベルMash Apple Record代表・久保田翔さんです。いつもはどんな活動されていますか?

Mash Apple Record 久保田翔さん(以下、くぼしょー):Mash Apple Recordはですね、以前は〈あららら〉とか東京の〈GEEKSTREEKS〉といったバンドのCD全国流通とかをさせていただいてたんですけども、いまは主にライブ制作をしています。

この前でいうと、企画された音楽イベント〈DOSANCO JAM〉が札幌のSound Lab moleで開催されて、大成功でしたね。僕も実際にその場にいて、すごく楽しかったです。お名前は“くぼしょー”さんで通ってると思いますので、今日は「くぼしょーさん」とお呼びしても構いませんか?

くぼしょー:ありがとうございます。はい、くぼしょーと申します。よろしくお願い致します。

そして次にご紹介するゲストは、平野貴大さんです。CHOKE(チョーク)という北海道の音楽情報をメインにしたウェブサイトを運営されています。どんなサイトかをご説明お願いできますか?

CHOKE 平野貴大さん(以下、平野):よろしくお願いします。できるだけフラットな目線で、北海道内のいろいろなジャンル・いろいろな地域のバンドのリリース情報だったりライブ情報をニュースにまとめたりだとか、このあいだのDOSANCO JAMのときもそうなんですけど、イベントの動画を録って発信したりしています。

あと普段はDJをされていたり、デザインをやられている側面をもっていて、さらに小樽のバンドplumsの元メンバーであり、まだ学生という。

平野:はい、学生です。

僕は自分でコンテンツを作っている人をすごい尊敬しているので、今日はどんな話が聞けるだろうと楽しみでした。よろしくお願い致します。
そして最後にご紹介するのが、大嶋智洋さんです! お仕事で言うと、ここライブハウスSound Lab moleの運営をされている。

Sound Lab mole大嶋智洋さん(以下、大嶋):運営をしている会社で、ブッキングマネージャーという立場でライブ制作などいろんなことしてます。

今日はこのメンバーの中で1番長く札幌の音楽発信を見つめてこられた方だと思うので、アニキ的なポジションでコメントをお願いすると思います。よろしくお願い致します。

大嶋:よろしくお願いします。

今回はDOSANCO JAMの振り返りを中心に、この「3人の接点」や「札幌から音楽発信してゆくことの楽しさや課題」についてトークしていければなと思います。それで、まずくぼしょーさんにお聞きしたいのですが、くぼしょーさんが北海道で今の活動をされる前っていうのは、まず東京にいらっしゃったんですよね?

くぼしょー:はい、もともと東京でインディーズの流通会社に勤めていたんです。それで東京のバンドとも仲良くなったりしてまして。北海道に帰るきっかけだったのは、祖父と祖母が危篤だった、ってのと…

ご実家が北海道で?

くぼしょー:はい、釧路だったんですけども。あと、めちゃめちゃ失恋したんですよ、大失恋。25歳のときに大失恋をして、「これ、北海道に帰るタイミングだな」と思ってですね、心機一転するために札幌に拠点を移した、という感じですね。

それで、東京でやってらした音楽レーベルの仕事を北海道でも「やってやろう」と思ったわけですか。

くぼしょー:そうですね、そこのレーベルと契約を結んで札幌でレーベルをやることによって、いろんな窓口になれるかな、ってところだったんで、はい。

その時の気持ちっていうのはどんな感じでしたか?

くぼしょー:もう、初期衝動もありましてですね、人間て「時間と場所と、付き合う人を変えると、人が変わる」ということわざというか、言い伝えがありまして、「人が変わりたかったらその3つを変えるしかない」みたいな。まさにそれを体現したといいますか。もうこっちでがんばってやろうって感じですね。

ありがとうございます。ここで、平野さんにも話をうかがいたいです。僕はもうすでに知ってしまっているんですが、ご自身のサイトを〈CHOKE〉と名付けた由来に平野さんがサイトを立ち上げた時の思いが込められていると思うので、それを今一度ご説明願えますか?

平野:自分がサイトを始めるにあたって名前をどうしようかなと思った時、好きなバンドの曲名からとろうと思って。シャムキャッツってバンドが好きなんですけど、そのバンドにCHOKEって曲があって。最初はその語呂の良さというか、見た目で「良いじゃん」って思ったんです。意味を調べたら「閉塞感」とか「窒息」という意味だったらしく、これは後付けになっちゃうんですけど、北海道ってそういうなにかを発信するっていうメディアが少ないなと思ったんです。本州だと、ナタリーとか、CINRA.NETっていう大きなサイトがあるのに対して北海道は無いなと思ったので「せっかく良いバンドだったり良いアーティストがいるのに発信しないのはもったいない」、「ここの狭い空間だけでうずうずしてるのがもったいない」って思ったのでCHOKEって名前をつけて、その閉塞感的なものから脱せるように発信していけたらいいなと思って、付けました。

そう、それをきいて、とても意外だなと思ったんです。「あ、そのチョークなんだ」と。僕は黒板に書くチョークだと思い込んでたんですけど、そうじゃなくて、「閉塞感」っていうところが最初のモチベーションにあったのか!と思って。そこがなんだろう…興味深いなと思ったんですよね。
大嶋さんは、このお2人に共感する部分などありますか?

大嶋: 2人とも、ただただすごいなあと。(笑) 僕なんかはライブハウスっていう所に根っこを張っちゃってるタイプの人間なんで、そういうのに縛られず自分で考えて「もっとこうだったらいいのに」とかを自分で先陣きってできるっていうのはすごい。なかなか、やろうとしてもできないことですし。

そうですよね。単純に、体力と精神力とが要りますよね。

大嶋:そうそう。だからほんと、モチベーションっていうか、本当に音楽が好きで、こうなってほしいから俺はこれをやるぜみたいなエネルギーをすごく感じて、若いっていいなあ、と。(笑)

「ライブ企画・DOSANCO JAMへの道」

大嶋:いちばん最初、くぼしょーとはライジングサンで会ったんです。会って開口一番、「イベントをやりたいんです、北海道で」って。 イベントって言うから、最初は地元のバンド集めてとかそういう感じの企画かなと思ったら、そのあとmoleで話聞いたら札幌のバンドは少なくて。なかなか、そこまでの企画を、いきなり「やりたいです」って言ってくる方はあんまりいなかったですね。

あの、今すごく意外だなと思ったんですけど、というのも、この前のDOSANCO JAMだと北海道のバンドの勢いが結構あったし、むしろそれを伝えたいんじゃないかというムードを感じていたので。たぶん、くぼしょーさんのなかで北海道のバンドを知っていったというか、変わっていった流れがあるんじゃないですか?

くぼしょー:そうです。DOSANCO JAMの1回目から、6回目をこのまえ開催したんですけども、北海道のバンドの比率がどんどん増えてってます。(理由は、)私が北海道の音楽を知っていった、っていうのと、あと関係性も築けてこれたというところ、あとやはりメインとなるのは北海道からの発信だということもあったので、北海道に合う本州のバンドを呼ぶ、っていう考えにシフトチェンジしまして。
ただ、そこのパワーバランスは50/50になるように、このあいだの3日間も組ませていただいたんですよね。

DOSANCO JAMという企画はすでに何度もやられてると思うんですけど、とくに前回は去年の震災で中止せざるをえなかった回のリベンジという意味合いが大きかったですよね。そして、蓋を開けてみれば、まさかの3days。

くぼしょー:(笑)

あれは誰がなんと言おうと大成功でしたね。

くぼしょー:そうですね、楽しかったんで。

これは僕の感想ですが、道外から呼んでくれてたアーティストも良かったんですけど、総じて「北海道のバンドってかっこいいな」って思えたブッキングだったんです。それがすごく楽しくて、新鮮だった、という感じなんですね。詳しくは、CHOKEに熱くて良いライブレポートが上がっているのでそれを読んでいただきたいのですが。(笑)

平野:(笑)

photo:みか(@mika__0808

「2018年は震災で中止に」

2018年に震災でDOSANCO JAMを中止せざるをえなくなって、インスタライブを配信した時の話もお聞きしたいです。ああいうふうに行動に移せるのって当たり前の事ではないなと思うんですが、どういうお気持ちだったんですか?

くぼしょー:地震が起きて、大嶋さんにこういう場合どうすればいいのか真っ先に相談して、mole自体もやはり使えないという状態になってですね、開催中止を余儀なくされたわけですけども、ほんとにもう、悲しさが一番にあったんですよ。悲しすぎて本当に、わんわん泣いたんですよ、おうちで。
それから、ラインとかも徐々に復旧して、スープカレーを出す出店者の方とも連絡がとれて、「スープカレー作るからみんなで食べにおいでよ」みたいな呼びかけがあったんです。そこに出演者の〈Favorites〉の方とか、〈マイアミパーティ〉もいましたし、でなんか「できることないかな」って。あと東京から〈SEVENTEEN AGAiN〉も「なにか協力できることないですか?」って言ってくれて、だったらインスタライブをやってみようかって話になったんです。
タイムテーブル組んで、スタジオもすぐ押さえてオンラインで開催したって感じですね。全国の人たちに楽しんでもらって、プラス、震災で被害を受けた人に元気になってもらってラインを繋げたいなって気持ちがありました。

やっぱりその、愛情とか、行動力・熱量がすごいなあと思っていて、単純に、音楽が好きでもそこまでできる人っていないと思うんです。それがこの前のDOSANCO JAMの3日間に結実していて、すごく感動しました。
大嶋さんはこの前のDOSANCO JAMを見てどんな感想をお持ちになりましたか?

大嶋:くぼしょーがつくるDOSANCO JAMをずっと見てきたんですけど、2018年にやろうとしていたDOSANCO JAMもきっと今回みたいな雰囲気や匂いのイベントになったんだろうなっていうのをちょっと思った。
で、去年開催されるはずだったDOSANCO JAMは、そのひとつ前のDOSANCO JAMとはあきらかに変わったよね。

くぼしょー:そうですね。

大嶋:あの変わるきっかけ、みたいなものがすごい気になってる。いっかい煮詰まったのが、3日間に凝縮されてどばーっと出た、みたいなイメージ。

くぼしょー:聴く音楽だったり観に行ったライブとかで、自分のなかでもビートルズの初期・中期・後期みたいな、音楽の趣味ががらっとかわったり、これ入れてみようとか、これをきいたらどうなる? とかですね。
DOSANCO JAMは毎年「ジャム」させる存在っていうのは年々増えてくわけですから、やはり、同じような色でイベントをするのはほんとに面白くないことだと思っております。それでやっぱりお客様を飽きさせないといいますか、お客様を出演者に引き込むような組み合わせ、そういうものをイメージしてブッキングをしていると、どんどん色が変わっていきました。

大嶋:徐々にそういう変化があったのか…。

くぼしょー:そうです。強いバンド・面白いバンドを好むようになっていったんです。もっとストレートなバンドも好きですし。いろんな要素を組み込んで、全部のお客様が楽しめれば、って感じですね。

大嶋:もちろん東京から来てるバンドもめちゃめちゃかっこいいけど、負けないくらいかっこいいバンドが今札幌にこんなにいるんだ、みたいな。お客さんもすごくそれを感じてくれてるんじゃないかなって雰囲気があった。

photo:ちひろ(@tihi1203

「発信手段のこれまでと、これから」

なぜか北海道の良さって普段忘れがちだったりするんですよね。平野さんも「閉塞感」をそういうところで感じていたと思うんです。
それこそ今日のテーマの「発信」っていうのはもっと具体的に言うと「お客さんに音楽を届ける」「お客さんが来てくれる」ということでもあるんですが、昔からそういう苦労ってのはあったと思うんです。
そこで、この中でいちばん先輩である大島さんにお聞きしたいんですが、お客さんに告知していくっていうことや、お客さんに伝える方法っていうのは、どういうふうに移り変わってきたと感じてらっしゃいますか?

大嶋:すごい昔の話になりますけど、その頃は僕もまだこの仕事をしていなくてバンドマンだったんですけども、30年ぐらい前ってネットもないし携帯電話もない。どうやってライブを告知するかっていうとハガキを出すんですよ。

一同:へえー!

大嶋:あと、ライブに来るお客さんにアンケートを配って、可能であれば住所と電話番号を書いてもらって、で、ほんとダイレクトメールです。

そうか、書いてもらえるってことはバンドに興味があるってことですもんね。

大嶋:そうです。それが告知のメインだったんですよ。で、1回もライブを観に行ったことがないバンドを知るためにはどうするかっていうと、タウン誌だったんです。各ライブハウスのライブ情報がぎゅっと集約されて載ってるタウン誌がありまして、みんなそれを買ったりして。
あと結構、お客さんも能動的に情報を取りに行ってた時代だったんですよ。だからちょっと情報を出したらお客さんに伝わる確率っていうのはものすごい高かった。

ということは、今はいろんなSNSとか発達しましたけど、大嶋さんの感覚的には今の方が難しくなったという感覚ですか?

大嶋:難しくなってますね。(笑) 今はもうTwitterが発信のメインなんですけど、Twitterをみんなが始めた頃に比べて今は、ライブ告知ひとつポンと出した時にお客さんが反応するエンゲージメントの数が全然違う。最近はとにかくいろんな情報で埋もれてしまう。Twitterって今、大喜利の場所になってますから。そういうネタ用のアカウントとか、純粋に音楽情報を手に入れるためのアカウントとかを分けて使ってらっしゃる方もいるんですけど、結構ごちゃごちゃになってしまうので。

コアなところになかなか届きにくいんですね。

大嶋:でもちゃんと情報を手にしようとしてくれてるお客さんもいるので、Twitterのライブ告知の手を休めるわけにはいかない。大変ですよね、ツールも色々あるし。

そのあたり、平野さんはいちばん若くて、それこそ“SNS世代”ってくくっちゃうと失礼かもしれないですけど、さらにご自身でもWEBコンテンツを運営されていくなかで、実際にどういう感触を持ちましたか?

平野:自分はバンドをしていたときに告知をする側だったので、やっぱり埋もれてしまうって感覚はすごいあって、だからデザインを始めたっていうのがあるんですよね。告知するときに出すフライヤーをなるべくカッコ良く・目を引く仕掛けがあるものを作らないと告知がどんどん流れていってしまう。そういうところも自分たちでできるようにとデザインを始めたのがきっかけでした。で、今やってるサイトのなかでも、例えばコラムを出すときのヘッダー画像とかを自分でデザインしてるって感覚ですね。
なので、DOSANCO JAMのフライヤーも作らせていただいたんですけど、そういうフライヤーも告知のときに埋もれないようにっていう感覚でやってないと、SNS大変だなって(笑)

くぼしょーさんはどうでしたか? 今回のDOSANCO JAMの告知やるにあたっては…。

くぼしょー:そうなんですよね。「告知しますよ」って、告知をしたりしますからね。(笑) 「ここで会おうね」みたいな待ち合わせをしてから告知を出すことで、より拡散していただけるとか。ほんとに今ってSNSしかないんだなって思います。

このあたり、きっとこの業界の、これからの課題になりますよね。そうすると、北海道を中心に音楽情報を発信しているCHOKEみたいなメディアっていうのは、大嶋さんとくぼしょーさんにとっても大きな存在なんじゃないかなって思うんですが。

くぼしょー:お世話になってます!(笑)

平野:いえいえいえ。(恐縮)

「CHOKEの可能性」

大嶋:なんかちょうど、CHOKEがはじまる直前くらいにグミのミチルが帰ってきて一緒に飲んだときに、ミチルが「東京だと音楽情報を発信するメディアがあるのに、北海道はなんで無いんだ!」みたいな話をちょうどしてて、そしたら「あるじゃん!」みたいな。(笑)

くぼしょー:それこそTwitterでその流れあったよね。ミチルくんがTwitterで「CHOKE、だれやってんだろ?」って気にしてて。

平野:僕は最初、自分がやってるっていうのは言わないでおこうと思ってたんですけど、耐えきれなくなって、リプ送ったんですよね。

くぼしょー:CHOKEのアカウントで「元plumsのタカです」って名乗って。

平野:「お前か!」って。(笑)

大嶋:昔のタウン誌的な「ここさえ見とけばだいたいの情報押さえられるよ」みたいなのが北海道はない。グミのミチルがじゃあ俺がやろうかな、くらい言ってたんですよ。第三者的な目線じゃなくて、アニキ的なバンドが北海道にいて、自分で発信しがてら、「このバンドのライブいいよ」とかを。
実際あるじゃないですか、スピッツが「ズーカラデルめっちゃいいよ」って推すみたいな、そういう流れを北海道も作らなきゃいけないよ、って彼は言ってて、その後にCHOKEを見つけて「なんだあるじゃん!」って。

平野:やっぱりその…先輩のバンドが後輩をフックアップするって型式もあれば、僕みたいななんでもない大学生が目にした情報をまとめて、超フラットにそれを発信するって、それもまたそれで、ひとつの受け取り方というか。

フラット(起伏がない/平坦)、っていうのが良いんですよね。偏りがあるとバンド情報を広く扱えないから。それでフラットでいることが、CHOKEのあの文体になってるんだろうな、とは思ってました。

平野:人によっては「メディアをやるっていうことは、少なからず取捨選択することだから、フラットではないんだよ」っていう人もいるんですけど、それも勿論わかるんですけど、なるべく自分のなかで、DJも、ヒップホップも、バンドも…それこそ札幌だけじゃなくて根室とか…いろんなところの情報を取り上げられたらな、っていう意味でのフラットは心がけてます。

それはすごく、読んでいて伝わってきます。たぶん平野さんはフラットな立場なんだろうなと。でもそこに、くぼしょーさんのコラムとか、いろんな人が書いたライブレポートだったり、そういうところで熱量のある人が合流して、良いグルーヴ感になっていけばいいんじゃないかなって思います。

平野:そうですね。僕はけっこうだらしないので、 思いつきでなんでもやっちゃうんですよ。なのでCHOKEを作ったのも、自分で大きくしていきたいっていうのがあんまりなくて、「こういう場所を作ったから、みんな好きなことをやって」っていうスタンスなんです。

あ、じゃあもっといろいろ参加オッケーなんですね?

平野:そうです。なので、スタッフを募集した時も同じ学生で「自分もこういうことやってみたかったけど、WEBの知識が無くて」とか「こういうのあったら便利ですよね」とか、アイデアとかやりたいことある人がたくさんいたので、だったらCHOKEを作ったのでそこでやってもらえたらありがたい、というか。

じゃあこれからも募集中、って感じですね?

平野:なにかやりたいことがある人は是非、って感じです。

いま平野さんがCHOKEを運営しているのはどういうテンションですか? 楽しさも、大変さも、あると思うんです。ご自身の学業もあるし、これから就職もあるでしょうし。

平野:うーん、今は協力してくれる人が周りにいてくださるので、自分一人の負担というのはあまりない気がします。むしろ、「こんなことやりたいな」とか考えてたり、いろんな人と「こういうのあった方がいいんじゃない?」って話をしてる時はすごく楽しいです。面白いですよね。

はじめのころ感じていた閉塞感は今はどうですか?

平野:これからはどんどん良くなっていくんじゃないかなと思います。それこそDOSANCO JAMの告知をしたり、記事を上げたりとかみたいに、動いている人は昔から動いているので、そういう方にCHOKEを使って発信してもらえたらありがたいなって。

「3人の“ジャム”は続く」

CHOKEを読んでいて、僕がすごい面白いなと思ったのは、くぼしょーさんが【イベントができるまで】をテーマにイベントの作り方をコラムで書いてますよね?

平野:あれ良いですよね。なんかああいう情報をもっとCHOKEで共有してほしいというか。

それこそ、ライブハウスを運営されている大嶋さんから見ても、ああいうイベントの作り方そのものが発信されていくと、面白いことがこれからさらに起こっていく気がしますよね。

大嶋:面白いですよね。イベントに興味がある人っていっぱいいると思うんです。「自分たちのバンドで企画やるにはどうしたらいいんだろう?」って思ってる人たちもいっぱいいると思いますし、「くぼしょーみたいにDOSANCO JAMみたいなイベントやりたい」って人もこれから出てきてくれるかもしれない。とてもいいなあと思う。

この3人がいると、なにかが生まれそうな気がしますよね。ライブハウスっていう箱をつくる人がいて、そこに入れるものをつくる人がいて、それを広める人がいて、っていう。

くぼしょー:本格的に動いたらすごいんじゃないですかね。

まだまだこれからだぞ、と?

くぼしょー:まだ眠ってますから。

大嶋:3人で会うの初めてですからね。それぞれ個々にはあるんですけど。

良いですね。今度飲みにいったらいいんじゃないでしょうか、ぜったい何かが生まれると思うので。(笑)
さて、そろそろ時間もいいところなので終わろうと思うんですが、なにか言い残したことがあれば…。

くぼしょー:自分的にはやっぱり、はじめてCHOKEを使って発信したのが『OTO TO TABIの楽しみ方』だったのかな。

平野:あ、はい。コラムの第1回目のテーマが【OTO TO TABIを最大限に楽しむ10の方法】ですね。

くぼしょー:今回取材のお話をいただいたOTO TO TABIさんていうのは私にとってもすごい憧れの存在であり、心から楽しめるイベントっていうのが、OTO TO TABIなんですよ、なんか雪で過酷な環境下なのに、熱い音楽がある。で、外にも愉快な仲間たちがいる。なにかこう…フルに楽しめる方法がないかな? っていうところで、自分の体験談を元に楽しみ方をCHOKEで発信させていただいたんですよね。街が、村があそこにできるっていうので、そこの村に遊びにいくのがすごい楽しかった。そういった体験をもとに、自分も記事とかを載せていただけるCHOKEとかで、どんどんそういう発信していきたいなって思います。受け止めた人がおもしろそうだなって感じてくれて、みんなでそこに遊びに行き、そこで仲良くなる、みたいな。

ライブって特に最初は、〈音楽が好きだから〉プラス〈なにかきっかけ〉がないと行かないですよね。そこに「こんなふうに楽しめるんだよ」みたいなのがあるときっかけになりますよね。

大嶋:そうですね。ライブ行きたいけど「怖い」っていう人、圧倒的に多いですよ。

最初はありますよね。「このロッカー使っていいのかな…(恐怖)」とか。

大嶋:周りと違って恥ずかしいことしたくない、みたいな。

今はみんな「正解」が欲しい時代になってますよね。ライブって本当は正解がなくても良いんですけど、あったほうが楽、っていう時代だから。

大嶋:だからそこをクリアしてあげるような、「ここはこういう場所なんだよ」とか、ライブの作り方とかもそうだし、そういう発信ってすごく良いんじゃないかなあって。

アプローチをして、きっかけを作っていけば、盛り上がりも変わっていきますもんね。

くぼしょー:学校では学んでこなかったことですし。娯楽なんで。

では、これからもこの3人にご注目ください、というところで、この取材を終わろうと思います。OTO TO TABI的にも、北海道の音楽シーンを盛り上げることに一緒に寄与していければなと思います。本日はありがとうございました。

〈予告〉
【後編】は札幌市以外にも目を向けます! 場所はライブハウス・苫小牧ELLCUBE。
メンバーはYOU SAID SOMETHING /澤谷恒一郎さん、江別 蔦屋書店/望月起一さん、そして前編から引き続きCHOKE /平野貴大さん。〈学び〉の時間は続きます。

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