OTO TO TABI 2016

ー現在4箇所の店舗で巡回展を行われているそうですが、どのような内容ですか？

巡回展１箇所目のtaftBさんの店長から「お店で展示しませんか？」というお誘いが今回の巡回展を企画するきっかけとなりました。冬をテーマに、会場となる4つの店舗の雰囲気に合わせた展示をしています。
冬をテーマにしたのは、北海道のはっきりした四季の違いが、作品を作るときに形にしやすいと思っていて、この時期に展示をするならその季節感を大切にしたいと思ったからです。ちなみに数年前にも季節にちなんだ展示をしていて、冬に六花亭の福住店で、夏に岩見沢の宝水ワイナリーで行いました。
会場によって内容を変えているのは、今までにライブやイベントの会場の装飾してきたということもあり、その経験を活かしたいと思ったからです。

ー 各店舗を選んだきっかけなどありますか？

つばらつばらさんは、以前他の作家さんが展示をしているのを見にきたことがありました。お店の雰囲気がとてもよく、トイレまでの道も素敵で、いつかは自分もここでやりたいと思っていたのが実現しました。

3/16から展示がはじまったうたた根さんは、今まで展示してきたのがカフェやバーが多く、もう少し変わった場所で展示できないかと考えていた時に、 知り合いの作家さんがうたた根さんで展示してたことを思い出し、相談に行きました。そしたらタイミング的にうたた根さんが2周年イベントの時期ということがわかり、道外の作家さんや革の作家さんの展示もある中、自分の展示も行うことになりました。

４箇所目のキッチンさんは、元々キッチンさん主催のイベントの装飾や店内什器などの仕事をしていたつながりです。また、キッチンさんが街中から円山に移転し、美容室ながらギャラリースペースが併設された店舗になりました。実はかつて、同じスペースで展示するという話があったのですが諸事情で叶わず、今回ついに展示させてもらうことにしました。

ー各会場での見どころなどありますか？

taftBさんは電球の作品です。これはお店の内装からアイデアが思い浮かびました。電球が何個も固まって垂れ下がってるところがあり、そこに合わせたいと思いました。

つばらつばらさんは、トイレに行くまでの細い通路。あそこの物量と喫茶スペースの落ち着いた感じのギャップをなるべく作りたかったんです。

うたた根さんはお店の一画の1m×1mくらいの広さの制限の中で展示するというところ。

キッチンさんはまだこれからなのですが、唯一ギャラリースペースでの展示になるので、制限がないのが逆に難しいと感じています。

ー今回の展示では作品を販売していますね。

常に作品は販売したいと思っていますが、実際に販売するものは自分の中で納得したものだけにしています。だから、今回のは販売してもいい！と自分で思ったんだと思います。また、在廊時に買ってくださった方とたまたまお会いできたんですが、そういうことがあると作ってよかったな〜、続けられるな〜って思いますね。あと、本当は家で飾ってる画像を送ってほしいと思っているんです。自分で想像できない空間にどんな飾られ方してるんだろうなぁと、気になりますね。

ーつばらつばらさんで展示していた作品は、サイズ感もよく、生活にもなじみそうと感じました。

自分の作品は、インテリアの延長だと思っているので。

ーOTO TO TABIでの装飾はどのようなものになりますか？

お客さんだけではなく、ミュージシャンも楽しめる装飾っていうのは、初年度から常に心掛けてます。ステージの装飾って、どうしてもミュージシャンが背中にしてしまったりするイメージがあるので、ミュージシャンからも見られるような装飾です。
あとは舞台スタッフの人たちが、自分の装飾を楽しんで、いろいろ考えてもらえるので、いろんな人の協力のもとにつくりあげられているステージです。

プロフィール

こんのあきひと

木や紙、布など様々なものを材料に、ものづくりと雰囲気づくりに日々精を出す。個展やグループ展による作品展示のほか、イベント・ライブ・パーティーなどの装飾、店舗などの簡易什器の製作をする。過去にカフェ、バー、居酒屋、駅などでの作品展や六花亭やワイナリーなどでの個展、RISING SUN ROCK FESTIVAの楽屋の装飾などを手掛ける。2013年からOTO TO TABIのメイン会場の装飾を始める。