TALK
2017/12/23
11月11日(土)豊平館にて、OTO TO TABIのスタートイベントとして開催された”RITTÖ”で、トークセッションが行われた。登壇者はOTO TO TABI 2017でゆきんこステージを制作したEarth Friends Camp(EFC)の代表 絹張龍平と、札幌でレーベルMash Apple RecordとイベントDOSANCO JAMを主催している久保田翔。おととたびから運営メンバー1名を合わせた3名で、OTO TO TABIや次回に向けてのトークを繰り広げた。
ー絹張さんは制作側として、久保田さんはお客さんとして参加していたOTO TO TABI 2017ですが、どうでしたか?
久保田:僕はいつもフェスにお客さんとして遊びに行かせてもらってて、良いアーティストとファンと環境の三拍子揃ってるのは、JOIN ALIVE、RISING SUN ROCK FESTIVAL、そしてOTO TO TABIだと思っていて、その中でも今年のOTO TO TABIがフルに楽しめました。OTO TO TABIは独特な雰囲気があるんですけど、そこに飛び込んでいくギャップにやられました。
絹張:僕はそもそもフェスにあまり行ったこともないし、経験もないのにステージ作れるかな?って最初は困ったんですけど、周りの仲間にフェス好きな人が多く、しかもおととたびにボランティアスタッフとして参加した人もいて、なんとかステージが出来きました。自分がフェスに行くことも初めてで、こういう感じかー!って音楽イベントの感覚を掴めました。
ー札幌芸術の森アートホールを会場として使用しているのは2016年からなんですが、2016年を終えたとき、もっと広げていきたい気持ちが出てきて、野外ステージを新たに作りたいと思ったんです。そしてそれをEFCに丸投げするっていう(笑)
絹張:びっくりするくらい丸投げでしたね(笑)こんなにかってくらいでしたね(笑)自分たちでもよくやったなって(笑)でも逆にありがたかったです。自分たちはできると思ってなかったけど引き受けてみて、やってみたら意外といいものができた。自分たちが思ってもなかったことを引き出してもらえたり、新しいことをやらせてもらえたっていうのはありがたかったですね。
久保田:僕は寒いのが苦手だったんですが(笑)ダンジョン感があって、照明がキラキラしていて綺麗でした。
ー夜になると照明が凄かったですよね。成山剛さんが出演したステージで、昼と夜の2回出演したもらったんですが、夜に事件が起きたんですよね。
絹張:そうなんです。機材が寒さにやられて動かなくなっちゃったんです。幸いだったのは、アコースティックギターでの弾き語りだったんで、急遽生音だけで行ったんですが、あれがエレキギターだったらどうしてたんだろう(笑)こういうトラブルもあるんだなと思いました。
久保田:他にも印象が強かったのが、スナック豊平というお店です。価格設定がうれしい瓶ビールがあったりと、素晴らしいおもてなしをしてもらえました。音楽だけじゃない楽しめるものがあったのも良かったです。
ー今回のイベントが、OTO TO TABI 2018に向けてのスターティングイベントになり、一階のスペースに2018の企画書はじめ、2013年くらいに考えてた過去の広報計画の企画書も置いてあったりします。お客さんに向けてどう伝えたらいいのかを手書きでまとめたもので、こういう考えなども公開すると面白いんじゃないか?ということで展示してあります。
絹張:それ凄いですよね!内部事情全部見せてる。そんなフェスあるんだ(笑)運営してる人の心情や、どういう人がやっているのかを知れる事ってあまりないですよね。
ー僕らは会社として動いてるわけではなく、ただ有志で集まっているだけなので、やってることを聞かれても答えています。公開することに抵抗もなく、企画書もいろんな方に送ってるやつなのでお客さんにも見せちゃおうってことでやってます。企画書の中にシーズンコンセプトのページがあり、今日11/11のRITTÖから3/3の2018まで色々企画していく計画が書いてあります。このイベントの他にチカホでイベントや、札幌以外の地域でのイベント計画、あとここには載ってないけど、音楽が好きな人って、アートや写真、マンガ、キャンプはじめ他のものにも興味がある人って多いなって感じてて、そういうのも取り入れたものができたらという企画も考えています。2018年以降は決まってはいないけど、この先どういうものがあったらいいかって話も今日できたらなって思ってます。
絹張:そうですね、僕たちがゆきんこステージを作ったことによって、建物の中だけで縛られない、広がりみたいのが出てきたんで、そこをもっと良くできればいいのかな、外をあたたかく過ごせるような。サウナがあるフェスって多分ないですよね(笑)だからサウナがあったらいいなあ!
ー最近テレビでテントでサウナするのを観ました。冬にサウナで温まってそのまま雪にダイブするやつ(笑)
絹張:それがあったら、これぞ冬のフェス!て感じがします。(笑)
ーせっかく冬のフェスなので、冬の楽しみをもっと取り入れたいなと思っています。EFCの活動って外遊びなんですよね?
絹張:そうですね、アウトドアというよりは、外遊びって感じで、難しいことはしないめちゃめちゃハードルの低い誰でも遊べるようなことをやってるので、誘ってもらった時に相性良さそうだなって思いました。前回だったらスノーキャンドルをお客さんと一緒に作ったり、その場所に来てくれた人がその場で楽しめるような、誰でも参加できる外遊びがOTO TO TABIでやることだと思っています。そこをもっと広げていきたいですよね。スノーキャンドルだけじゃなくて、そりすべりとか、子供が来ても楽しめるようなものが出来ればなと思います。会場に子供向けのものはあるんでしたっけ?
ー前回は芝生で休憩できるスペースと、備え付けの授乳室だけでしたが、次回は屋内にキッズエリアを作ろうと思っています。
絹張:それの外遊びバージョンとかあってもいいですね。
ーOTO TO TABIの運営をやってる理由の一つに、自分たちの生活を楽しくさせるためにやっているというのがあって、僕はいま32歳なんですが、友達に子供がどんどん出来始めたりしていて、そうなると子供向けのものを充実させたいって気持ちになったりして、そういう自然に思うことをどんどんやっていきたいよね。って話をメンバーとしたりしています。
久保田:OTO TO TABIは家族連れの方がすごく多いなっていう印象で、フェスに一緒に行けるっていうのがめちゃめちゃ凄く良いことだなって思ってて、子供が成長する場所としてあったらいいなって思っています。あと、コタツとかあったらすごくいいなって思います。
絹張:あ〜〜めっちゃいいっすね!
ーコタツ!めちゃめちゃいいですね!
〜しばしコタツトークで盛り上がる〜
絹張:前回はイラストがメインビジュアルでしたが、2018年はどんなものになるんですか?
ーこれはまだオフレコでお願いしたいんですが。(笑)小山健さんという、マンガ家兼イラストレーターの方に頼んでいます。最近、お父さんクエストという本がでました。オモコロWEBで生理ちゃんという連載もやっています。(PCで見せる)
絹張:ああ、いいですね。ゆるい感じで。前回はマムアンちゃんでしたが、今回はオリジナルキャラクターを描いてもらうんですか?
ーそこはまだ相談中なんですが、オリジナルキャラクターや漫画を描いてもらおうかと思っています。めっちゃいい漫画あって、男の子がタワーレコードでCDを買って帰ってきて、おかあさんがカレーあるよって言っても後で!って言って部屋でラジカセにCDを入れて音楽に浸るって話なんですが、これがめっちゃ好きで共感するんです。
久保田:僕は大塚愛でこれやりました(笑)
ー前回マムアンちゃんにした理由のひとつにグッズにも展開したいというのもありました。今回も同じくいろいろ展開できる人がいいなと思ってお願いしているんですが、こういうマンガを描いてもらったり、他には冬や雪や音楽をテーマにミュージシャンに詩やエッセイを書いてもらったりなど、音楽以外も当日に限らずWEBやSNSなどで発信できたらと思っています。
絹張:自分達が普段から好きなものをOTO TO TABIで発信していくのは良いですね。
久保田:やって欲しい会場があるんですが、豊水会館の教室をつかって欲しいですね。元は廃校になった小学校なんですが、いまはまちづくりセンターになっています。3年位前に、群馬の廃校でフェスを開いたことがあって、学校なのに日本酒をがばがば飲んで吐いて、その背徳感を感じたりがおもしろかったんですよね。だから廃校で開催しているのも見たいなって思いました。
絹張:外で利き酒やりましょう!
ー前回酒商たかのさんにきてもらって日本酒を出してもらいました。熱燗とかいいですよね。他にどんな食事や設備があったらいいですかね?
久保田:漬物ほしいですね。漬物好きなんですよ。ちょいとした漬物。
ー日本酒とともに(笑)
久保田:前に群馬でフェスを行った時、近くに温泉あったんですよ。お客さんが温泉に泊まるか学校に泊まるか両方選べたんです。温泉付きチケットもありました。定山渓でフェスあったりしたら面白いですよね。
ー小学校に泊まれるのおもしろいですね。泊まった人限定のものがあったりするんですか?
久保田:アーティストのサインつきグッズが当たったり、チケットが安くなったり、林間学校みたいに泊まっているお客さんみんなでわいわいしたり。
ー芸術の森だと、泊まれるスタジオがあるんですよ。ミュージシャンがレコーディングをするために滞在したりしています。
絹張:場所があれですけど、ストーブを持ってきてテントで泊まるとか。
ーEFCは冬にキャンプはしますか?
絹張:装備がまだそこまでないので、泊まりのキャンプはしていません。けど、スノーシューやクロスカントリースキーを履いて森の中を歩いたり、冬も以外と活発です。
ー冬用のテントってあるんですか?
絹張:ストーブを入れて煙突を出せるやつがあります。
ー小学生の時にイグルーに泊まったことがありました。大人と一緒に作って、すごく寒いのでプチプチを寝袋にまいて完全防寒して寝ました。こういうことできたらいいですよね。前回、設営は3日前からでしたっけ?
絹張:3日前から会場設営に入りました。でも初日僕入れて2人だけで、雪かきをしたんですが広さ的に無理だなって(笑)。前日に大勢で雪かきをして、ステージ用のテントをたてて、当日の朝に装飾をしました。幸い手伝ってくれた仲間がいたので助かったけど、普段のEFCメンバー4人だけだったら確実に無理だった。ぎりぎりでしたよ。
ー次回はゆきんこステージの設営を、一般の方も参加できるんですよね?
絹張:いまここですごい大変だったって言っちゃうとみんな来てくれなくなっちゃうかも(笑)本当にすごい楽しかったんですよね、自然との触れ合いとか。前回、スノーキャンドルをお客さんと一緒にできたのがすごいやってよかったです。作ったスノーキャンドルに夕方灯りがつくじゃないですか。それをもういっか見に行ったりして。みんなで作るとこんないいことがあるんだなって。だからみんなで是非ステージつくりましょう!
ー僕らも運営といえば運営ですけど、普段は音楽やイベントの仕事はしていないので、わからないことが多くて、業者さんとかに助けられながらやっています。自分たちもお客さんって感覚でつくってるというのがあるんですよね。
絹張:案外できますよね。イグルーとか作れるのかなって思ったけどやってみたらできましたし。
ーアーティストにオファー出すときも、みんな知り合いがいるわけでもないので、検索して、WEBサイトのコンタクトからオファーしたりしています。
絹張:アーティストを選ぶ基準とかあるんですか?
ー基準は特にないです。普段運営メンバーが聴いているものを候補に出して決めています。OTO TO TABIにはこの人が合うと思うって言われたり、確かに思ったりはしているんだけど、それはあんまり意識しないようにしたいというのもあって、一緒におもしろいことができそうだったり、普通にそのアーティストを見たい!という気持ちを大事にしたりしています。あとは予算との兼ね合いもありますが(笑)
久保田:いつも告知の衝撃が大きい。これ絶対行こうって思ってヒルニネルでチケット買って、特典の缶バッジもらって、めっちゃ嬉しくなって、さっきの漫画みたいにずっとチケット見てるんですよ(笑)
ー素晴らしいコメントありがとうございます(笑)本当に話は尽きないのですが、残念ながらお時間になってしまいましたので、トークセッションこんな感じで終わりたいと思います。今日は本当にありがとうございました!
1989年11月15日生まれ、北海道釧路市出身、2010年日本料理を極めるために上京。2013年ひょんな事から調理業界から音楽業界に転身。2015年北海道が恋しくなり拠点を札幌に移す。
痒いところに手が届き、ザワッとさせたい北の音楽レーベルとして「Mash Apple Record」設立し、“DOSANCO JAM”を開催。“DOSANCO JAM”とは北海道の音楽シーンを“わっさ!”と盛り上げるべくに立ち上げた音楽イベントであり、北海道との「ゆかり」を、そして北海道を音楽で心から楽しんでもらい、更に北海道を好きになるきっかけになりたい。と主催者は「居酒屋はなやぎ」で語る。
27歳、Earth Friends Camp 代表、趣味は外遊びとDIYとコーヒー。EFCは2014年9月に第一回を開催。Being out door makes our lives better をテーマに、季節やローカルを活かした外遊びイベントを開催しています。OTO TO TABI 2017から野外ステージのゆきんこステージを担当。