ヴォーカリスト根津まなみとキーボーディスト/プロデューサー井上惇志の2人によるユニット。
2017年9月より始動し、配信限定シングル「circus」をリリース。ノンプロモーションにもかかわらずYoutubeでのミュージックビデオが300万回再生を超えるなど一躍話題となる。
2018年5月に1stアルバム「overnight」をリリースし、同年6月に「恋をした/circus」の2曲を7inchアナログ盤としてアルバムからシングルカット。
2019年12月に2ndアルバム「too close to know」をリリース。
showmoreの音楽はいつも夜を引き連れて来る。なぜだろう。
誰かといる時には気づかなかったけれど、ひとりになった瞬間に気づいてしまう感情というものがあって「あ、あのとき自分はこう言いたかったんだ」とか「あ、あいつにかけてあげるべき言葉はこれだったな」というのを、私たち/僕たちは後から気付く。
そういう時というのは大抵夜の帰り道で、引き返して言葉を伝えるにはちょっとだけ手遅れだ。showmoreのボーカル・根津まなみさんが歌っているのは、そういう行き場を無くしてしまった言葉たちのように聴こえる。showmoreの音楽を聴くとなぜか夜を思い出したり、なぜか誰かの顔が浮かんだりするのは、つまり、そういうことなのかもしれない。
根津まなみさんの歌声は、喩えるならば「絵画に描かれるような女神が、憂いの溜息を漏らしたらこんな歌声になるだろうな」というような、とても美しいものである。そしてshowmoreのキーボード・井上惇志さんは鍵盤でどんな音色も奏でてしまう才人。その証拠に、showmoreとしての活動以外にも様々なアーティストのサポートで忙しくしている。
ぜひ、これを読んでくれた皆さんには、showmoreの音楽を聴きにOTO TO TABIに来て欲しいと思います。行き場のなかった言葉の、出口を見つけに。
「正しい事ばかり言わないで。人は寂しい生き物でしょ」(アルバム『too close to know』収録、「27」より)