しゃけ音楽会2023

石橋英子×ジム・オルーク

石橋英子

千葉県出身、日本を拠点に活動する音楽家。電子音楽の制作、舞台や映画や展覧会などの音楽制作、シンガー・ソングライターとしての活動、即興演奏、他のミュージシャンのプロデュースや、演奏者として数多くの作品やライブにも参加している。近年では劇団マームとジプシーの演劇作品や、アニメ『無限の住人-IMMORTAL-』、映画『ドライブ・マイ・カー』の音楽を担当。2022年の最新作はBlack Truffleよりリリースされた『For McCoy』。

ジム・オルーク

1969年シカゴ生まれ。Gastr Del SolやLoose Furなどのプロジェクトに参加。一方で、小杉武久と共に Merce Cunningham舞踏団の音楽を担当、Tony Conrad、Arnold Dreyblatt、Christian Wolffなどの作曲家との仕事で現代音楽とポストロックの橋渡しをする。1997年超現代的アメリカーナの系譜から「Bad Timing」、1999年、フォークやミニマル音楽などをミックスしたソロ・アルバム「Eureka」を発表、大きく注目される。1999年から2005年にかけてSonic Youthのメンバー、音楽監督として活動し、広範な支持を得る。2004年、Wilcoの「A Ghost Is Born」のプロデューサーとしてグラミー賞を受賞。アメリカ音楽シーンを代表するクリエーターとして高く評価され、近年は日本に活動拠点を置く。日本ではくるり、カヒミ・カリィ、石橋英子、前野健太など多数をプロデュース。武満徹作品「コロナ東京リアリゼーション」など現代音楽に至る多彩な作品をリリースしている。映像作家とのコラボレーションとしてWerner Herzog、Olivier Assayas、青山真治、若松考二などの監督作品のサウンドトラックを担当。

STAFFより

最初に石橋英子さんと出会ったのは、今回のしゃけ音楽会にも出演する七尾旅人さんのライブ「歌の事故」でした。2008年に札幌のほくせんギャラリー ivoryで行われたそのライブにゲストで参加されていたのがとても良く、そこからどっぷりと聴き始め、札幌に来るときはもちろん東京や福岡のライブにも足を運んだり、劇団「マームとジプシー」の公演の音楽CDなどもチェックしたりしていました。映画「ドライブ・マイ・カー」の音楽を石橋英子さんが担当するというのを聞き、映画CMを観てワクワクしながらシアターキノに観にも行きました。

ジム・オルークさんも、札幌へさまざまな形態でライブに来ていて、最近ではモエレ沼公園 ガラスのピラミッドで行われた大友良英さん、Sachik・Mさんとのライブでは、3人がそれぞれの位置から即興演奏をするという、建物内の反響音を含め他では味わえない内容でした。

おふたりの活動としては、2022年のフジロックでの石橋英子さんのバンド編成でのライブが素晴らしく、バンドメンバーにジム・オルークさんが参加しているのですが、現地で観ていてずっと余韻の消えないライブであったり、2021年に静岡のFESTIVAL de FRUEで見たカフカ鼾(Jim O’Rourke×石橋英子×山本達久)が、会場全体が作り出すエネルギーとともに、FRUEというフェス自体を体験できたこととあわせて、とても印象深いライブでした。

ずっといちファンとしておふたりの音楽をとても好きだということは大前提ですが、今回オファーさせていただいた理由は単純にそれだけではなく、しゃけ音楽会の明確なカラーやブレない軸になるようなアーティストに出演してもらいたかった、という想いからでした。
ノリノリで踊って楽しむような音楽ではないかもしれませんが、あの音が鳴っている空間を作りたかった。
発表後の反響に特に期待はしていなかったのですが、いろいろな方からまずこのふたりの名前が挙がることが多く、正直なところそれが意外で、嬉しくもありました。
札幌での2人のみの編成は、2011年にSPIRITUAL LOUNGE(2021年に閉店)での超満員のライブ以来かと思います。
ずっと待っていたという方はもちろん、まだ観たことがない方にも、ぜひ体験してほしいです。

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